会長挨拶
森岡一朗(日本大学医学部小児科学系小児科学分野)

このたび、第70回日本新生児成育医学会・学術集会を2026年(令和8年)11月20日(金)~22日(日)の3日間、パシフィコ横浜 ノース(横浜市)で開催させていただくことになりました。11月21日(土)~22日(日)に日本大学医学部附属板橋病院NICU・GCU看護師長補佐の細井広江会長が担当する「第35回日本新生児看護学会学術集会」との合同開催となります。
公益社団法人日本新生児成育医学会は新生児医療を担う日本小児科学会の分科会として、現在会員数2,500名以上を擁し、すでに半世紀以上の歴史と伝統を誇っています。本学術集会には新生児医療に従事する小児科医を中心とした約1,200名の医師の参加が、新生児看護学会学術集会にも看護師を中心に約1,200名の参加が見込まれています。
本学術集会のメインテーマとして掲げた「新生児医療の進歩をさらにこの先へ~サイエンスとイノベーション~」には、これまで我が国が積み重ねてきた新生児医療の成果を礎に、次の時代を切り拓くという思いを込めています。超早産児の生存率が著しく向上した今日、私たちの使命は単に救命にとどまらず、長期的な成長と発達、さらには家族の幸福までを見据えた包括的な医療を実現することが求められます。そのためには、科学的根拠に基づく医療を深化させるサイエンスと、臨床現場に新たな価値をもたらすイノベーションの融合が不可欠と考えています。
近年では、ゲノム解析やビッグデータを用いた個別化医療、AIによる診断支援など、新たな技術が次々と臨床へ導入されつつあります。一方で、倫理的課題、医療者間の多職種連携、家族支援の在り方など、科学だけでは解決し得ない課題も浮き彫りになっています。科学的探究心と人間へのまなざしを両立させてこそ、次の時代の新生児医療が進んでいくものと考えています。
本学術集会では、基礎研究から臨床応用、さらには社会実装までを見据えた幅広いプログラムを企画しています。新生児医療に関わるすべての領域の専門家が一堂に会し、研究成果を共有し、互いに刺激し合うことで、新しい発想と協働が生まれることが期待されます。また、若手医師や研究者がこの場を通じて、未来の新生児医療を担う情熱を新たにしてくれることを心より願ってます。全国からの多くの皆様方のご参加を心からお待ち申し上げます。
